GIHOZアップデート情報:公開リポジトリのURLを共有した際にテスト技法ごとの画像が表示されるように、その他UIの改善

日頃からテスト技法ツールGIHOZをご利用いただき誠にありがとうございます。

最新のアップデート情報をお知らせします。

 

1. 公開リポジトリのテストケースのURLをチャットやSNS等で共有した際にテスト技法ごとの画像が表示されるようになりました

公開リポジトリで作成したテストケースのURLを他の人に共有する際、テスト技法に応じて表示される画像が切り替わるようになりました。具体的には、テスト技法ごとに以下のように画像が表示され、どのテスト技法で作成したテストケースなのか一目で分かるようになりました。勉強で作成したテストケースなど、公開可能なデータはぜひ公開リポジトリを活用して共有していただければと思います。

 

f:id:gihoz:20211008163326p:plain

ペアワイズテストのURLを共有した場合

f:id:gihoz:20211008163401p:plain

状態遷移テストのURLを共有した場合

f:id:gihoz:20211008163453p:plain

デシジョンテーブルのURLを共有した場合

f:id:gihoz:20211008163522p:plain

境界値分析のURLを共有した場合

f:id:gihoz:20211008163543p:plain

クラシフィケーションツリー法のURLを共有した場合

2. UIの改善

いくつかUIの改善をご紹介します。

 

各テスト技法のページで、編集領域を画面の横幅いっぱいに拡張しました。

デシジョンテーブルで条件の組み合わせが多い場合や、クラシフィケーションツリーでクラス・クラシフィケーションが多い場合などでも、画面の横幅いっぱいまで編集内容を表示することができ、編集やレビューをしやすくなりました!

画像では分かりづらいですが、同じPC・ブラウザで作業していると今までよりも多くの列を表示できており、編集が快適です。

 

f:id:gihoz:20211008181019p:plain

デシジョンテーブルの列数が多い場合

 

ペアワイズテストのパラメータと値の表に行番号を表示しました。

テストケースのレビューで指摘する際に行番号で伝えるなど、コミュニケーションの際にご利用いただけます!

f:id:gihoz:20211011104111p:plain

行番号の表示



アカウント設定に関するヘルプページを追加しました。

GIHOZでは、ログイン後に右上のユーザアイコンからアカウントに関する設定やアカウントの削除を実施できます。これらの設定に関するヘルプページを追加しました。

 

f:id:gihoz:20211008181424p:plain

アカウント設定に関するヘルプページ

 


 

今回は公開リポジトリのURLを共有した際に表示される画像の変更と、UIの改善についてお伝えしました。テスト技法の学習や練習にGIHOZの公開リポジトリをご利用いただき、その成果をSNSやブログ等で発信してみてはいかがでしょうか。もちろん、非公開リポジトリで業務でもご活用ください!

今後ともGIHOZをよろしくお願いいたします。

  

テスト技法ツールGIHOZ アカウント登録はこちら

テスト技法ツールGIHOZ|ソフトウェアテスト・第三者検証のベリサーブ (veriserve.co.jp)

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

GIHOZの使い方:デシジョンテーブルの整理(圧縮)

日頃からテスト技法ツールGIHOZをご利用いただき誠にありがとうございます。

 

前回のGIHOZの使い方の記事ではデシジョンテーブルの使い方・作り方をご紹介いたしました。使ってみたけどこのままでは実行しなくてもいいパターンも網羅されてしまってそのままだと使いづらい等ありませんでしたでしょうか?

この記事では作成したデシジョンテーブルの整理(圧縮)の解説と、GIHOZのデシジョンテーブルでの操作をご紹介いたします。

 

デシジョンテーブルの整理(圧縮)


デシジョンテーブルを用いたテストケースは、条件の組み合わせを全網羅する形で作成すると膨大な数になりがちです。条件の分岐処理のフローが明確になっていて、確実にそのフローの通りに動くと判断できる場合、デシジョンテーブルを整理することでテストの件数を削減することが可能です。(ただし、ブラックボックステストでは全網羅する方が良い場合が多いです。)

上記の内容を踏まえて、前回の記事で作成した以下のテストを整理してみましょう。

gihoz.hatenablog.com

f:id:gihoz:20210715165648p:plain

このテストケースは以下のフローチャートのように処理が実行されている場合は整理することができます。

f:id:gihoz:20210930172330p:plain

このフローチャートが正しい場合はサービスタイム外であれば確実に割引なしになり、またどちらかのサービスタイム中で対象商品であれば会員であるかどうかは関係なく10%か15%割引になるということがわかります。
これらを踏まえた上で、以下のようにテストケースを整理します。

f:id:gihoz:20210930151021p:plain

上のようにマークを外したテストケースが今回省略可能なテストケースになります。

2のテストケースはイブニングサービスタイム中で、対象商品である場合、会員かどうかは関係なく10%割引のためテストケースの整理ができます。

6のテストケースは2と同じようにナイトサービスタイム中で、対象商品であるため、会員かどうかは関係なく15%割引になるためテストケースの整理ができます。

10~12のテストケースについてはサービスタイム外の場合になるのですが、どの条件でも割引なしとなるのでテストケースを省略することができます。

マークを外したテストケースを列ごと削除し、動作に影響しない条件を「-」に変更すると、以下のようになります。列の削除は右クリックメニューから実施できます。

f:id:gihoz:20211004115347p:plain

こうしてデシジョンテーブルの整理をすることで、デシジョンテーブルが見やすくなるとともに、テストの件数を削減することができました。

初めにお伝えしたように、デシジョンテーブルを整理する場合、条件の分岐処理のフローが明確になっている必要があります。フローが明確でない場合にむやみにテストケースを省略すると、テスト漏れに繋がる可能性がありますので、ご注意ください。

この記事執筆時点のGIHOZではサポートしていませんが、原因結果グラフやCFD法といったテスト技法を用いると、最初から整理(圧縮)された状態のデシジョンテーブルを得ることができます。これらのテスト技法についてはインターネットで検索すれば解説が見つかりますので、興味のある方は調べてみてください。

 

今回の記事で紹介したデシジョンテーブルは以下からご覧いただけます。

整理前のデシジョンテーブル

整理後のデシジョンテーブル

 


 

今回はデシジョンテーブルの整理(圧縮)の方法について解説しました。適切にデシジョンテーブルを整理することで、テストの件数を削減することができます。条件の分岐処理のフローが明確になっている場合は、デシジョンテーブルを整理することをぜひご検討ください!

今後ともGIHOZをよろしくお願いいたします。

  

テスト技法ツールGIHOZ アカウント登録はこちら

テスト技法ツールGIHOZ|ソフトウェアテスト・第三者検証のベリサーブ (veriserve.co.jp)

 

GIHOZアップデート情報:ペアワイズテストで特定の組み合わせを含めたり、パラメータのグループごとに組み合わせの網羅度を指定可能に

日頃からテスト技法ツールGIHOZをご利用いただき誠にありがとうございます。

最新のアップデート情報をお知らせします。ペアワイズテストでこれまで以上に高度な組み合わせオプションの指定が可能になりました!

1. ペアワイズテストで特定の組み合わせを含めてテストケースを生成できるようになりました

「特定の組み合わせを含める」の入力欄に、以下のようにパラメータと値の組み合わせを入力することで、特定の組み合わせを含むテストケースを生成できるようになりました。必ずテストしたい組み合わせを指定する場合や、パラメータや値が追加された際に以前作成した組み合わせは維持したままでテストケースを追加したいという場合にご利用ください。

 

特定の組み合わせを含める

特定の組み合わせを含める

 

例えば、以下のようにOSとブラウザとテスト対象のバージョンの組み合わせでテストを実施したあとに、対象ブラウザにEdgeが追加されたとします。

パラメータと値(仕様追加前)

パラメータと値(仕様追加前)

組み合わせ(仕様追加前)

組み合わせ生成結果(仕様追加前)

このような場合はパラメータと値の表にEdgeを追記するとともに、「特定の組み合わせを含める」に以下のように入力することで、既存の組み合わせはそのままで、Edgeを含めた組み合わせのみ追加で生成できます。

 

パラメータと値(仕様追加後)

パラメータと値(仕様追加後)

 

特定の組み合わせを含める

特定の組み合わせを含める

 

組み合わせ生成結果(仕様追加後)

組み合わせ生成結果(仕様追加後)

 

上記のサンプルは以下のリンクで公開しています。

 

gihoz.com

 

 

2. ペアワイズテストでパラメータのグループごとに組み合わせの網羅度を指定可能になりました

パラメータのグループごとに、組み合わせるパラメータ数を指定できる「サブモデル」という機能を追加しました。特定のパラメータのグループに対しては全組み合わせを網羅したいなど、組み合わせの網羅度をパラメータのグループごとに指定したい場合にご利用ください。

サブモデルは以下のようにPICTと同様の記法で入力します。

サブモデル

サブモデル

 

パラメータと値が次のように入力されている場合、下の「組み合わせ生成結果のイメージ」のように組み合わせが生成されます。

パラメータと値

パラメータと値

 

組み合わせの生成結果のイメージ

組み合わせ生成結果のイメージ

 

上記のサンプルは以下のリンクで公開しています。

gihoz.com

 


 

今回はペアワイズテストのアップデートについてお伝えしました。「特定の組み合わせを含める」や「サブモデル」を使用すると、これまで以上に様々な組み合わせを生成することができます。組み合わせテストを設計する際に、ぜひご活用ください!

今後ともGIHOZをよろしくお願いいたします。

  

テスト技法ツールGIHOZ アカウント登録はこちら

テスト技法ツールGIHOZ|ソフトウェアテスト・第三者検証のベリサーブ (veriserve.co.jp)

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

GIHOZアップデート情報:GIHOZからテストケースなどのデータを取得するAPIの公開

日頃からテスト技法ツールGIHOZをご利用いただき誠にありがとうございます。

最新のアップデート情報をお知らせします。

 

GIHOZで作成したテストケースなどのデータをAPIで取得できるようになりました!

これまではGIHOZで作成したテストケースなどのデータを取得するには、GIHOZの画面を開きCSVダウンロード等の操作をしていただくしかありませんでしが、今回のアップデートによりAPIでデータを取得できるようになりました。これにより、GIHOZで作成したデータを他のツールやプログラムから利活用しやすくなります。

 

APIを利用するには、まずAPIトークンを生成します。画面右上のユーザアイコンをクリックし、「APIトークン」を選択することで、APIトークン生成画面を開くことができます。「トークン生成」ボタンをクリックして新しいAPIトークンを生成します。手順の詳細はGIHOZのヘルプページをご参照ください。生成したAPIトークンは、他の人に見られないように安全に保管してください。

 

APIトークン作成

APIトークンの生成

APIトークン生成画面

APIトークン生成画面

APIトークンをBearerヘッダーに含めてHTTPリクエストを送ることでGIHOZのAPIを利用できます。特定のテストケースのデータを取得したい場合、curlコマンドであれば以下のように実行します。{owner_name}はリポジトリを作成したユーザのユーザID、{repository_name}はリポジトリ名、{test_case_uuid}はテストケースのUUID、{api_token}はAPIトークンに置き換えてください。

 

$ curl 'https://gihoz-api.veriserve.co.jp/api/v1/users/{owner_name}/repositories/{repository_name}/test_cases/{test_case_uuid}' -H 'Authorization: Bearer {api_token}'

 

APIの詳細は以下のドキュメントをご確認ください。

GIHOZ API仕様

 

実際にテストケースをAPIで取得すると、以下のようなJSON形式のデータが得られます。

 

テストケースのJSONサンプル

テストケースのJSONサンプル

 

test_case_jsonの文字列は、改行コード(\n)と、ダブルクォーテーションのエスケープ文字("記号の前の\記号)を取り除けばJSONとしてパースできます。GIHOZで作成したテストケースのデータを、他のプログラムやスクリプト等でJSON形式のデータとしてご利用いただけます。例として、GIHOZのテストケースのデータをテスト管理ツールの入力データ形式に変換し、テスト管理ツールのAPIでテストケースを投入する、といった連携が可能となります。

ぜひ、皆さまが利用されているGIHOZ以外のツールと連携させてご利用ください。

 


 

今回は、GIHOZからテストケースなどのデータを取得するAPIの公開についてお伝えしました。テスト技法を使って設計したテストモデル・ケースを、JSON形式で取得できるツールは珍しいのではないでしょうか。ぜひいろいろな活用方法をご検討いただき、ご利用いただければと思います!

APIやデータ形式についてのご意見・ご要望がありましたら、GIHOZの画面右上のフィードバックアイコンから、ぜひともフィードバックをお送りください。

 

フィードバックを送信

フィードバックを送信

 

今後ともGIHOZをよろしくお願いいたします。

  

テスト技法ツールGIHOZ アカウント登録はこちら

テスト技法ツールGIHOZ|ソフトウェアテスト・第三者検証のベリサーブ (veriserve.co.jp)

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

GIHOZアップデート情報:ペアワイズテストに組み合わせるパラメータ数などのオプション設定を追加、制約表のUIを改善

日頃からテスト技法ツールGIHOZをご利用いただき誠にありがとうございます。

最新のアップデート情報をお知らせします。

 

1.ペアワイズテストで組み合わせ生成のオプションを設定できるようになりました

ペアワイズテストで組み合わせるパラメータ数や、組み合わせの生成方法を設定できるようになりました。

ペアワイズテストのオプション設定

ペアワイズテストのオプション設定

これまでは2パラメータ間の組み合わせ網羅しかできませんでしたが、今回のアップデートより1~5パラメータ間まで組み合わせの網羅度を指定できます。

また、生成方法として「デフォルト」「ランダム生成」「最小の組み合わせを探索」を選択できるようになりました。

  • デフォルト:これまでと同様の設定で組み合わせを生成します
  • ランダム生成:ランダム生成時のシード値を指定して、組み合わせを生成します。デフォルトとは異なる組み合わせ生成結果を得たい場合にご利用ください。
  • 最小の組み合わせを探索:指定の試行回数の組み合わせ生成をランダムなシード値で繰り返し、件数が最も少なかった組み合わせを生成結果として表示します。組み合わせの件数を少しでも減らしたいという場合にご利用ください。 

詳細はペアワイズテストのヘルプページをご確認ください。

 

上記のオプション設定以外にも、パラメータや値の入力方法を工夫することで様々な組み合わせの生成が可能です。以前投稿した記事で解説していますので、こちらもぜひご覧ください!

gihoz.hatenablog.com

 

 

2.ペアワイズテストの制約表のUIを改善しました

制約表の記法を分かりやすくしてほしいというユーザの皆さまからのご要望を受け、UIを改善いたしました。制約表のヘッダに「If」と「Then」という表記を追加しました。制約表の左端の列が「If」の条件にあたり、2列目以降が「Then」の結果に該当することを直感的に理解しやすくなっています。

制約表のUIの改善

制約表のUIの改善

 


 

ペアワイズテストの機能追加およびUI改善についてご紹介しました。より高機能に、より分かりやすくなったペアワイズテストをぜひご利用ください!

また、GIHOZのペアワイズテストでは、さらに高度な組み合わせ生成機能への対応も検討中です。ご期待ください。

 

今後ともGIHOZをよろしくお願いいたします。

 

テスト技法ツールGIHOZ アカウント登録はこちら

テスト技法ツールGIHOZ|ソフトウェアテスト・第三者検証のベリサーブ (veriserve.co.jp)

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

GIHOZアップデート情報:クラシフィケーションツリー法の全組み合わせの自動生成とペアワイズテストの応用機能

日頃からテスト技法ツールGIHOZをご利用いただき誠にありがとうございます。

最新のアップデート情報をお知らせします。

 

1.クラシフィケーションツリー法で全組み合わせの自動生成ができるようになりました

クラシフィケーションツリー法で、テストカバレッジアイテムの黒点の組み合わせを自動生成する際に、「全組み合わせ」を選択できるようになりました。全組み合わせを選択すると、全ての組み合わせパターンを網羅するように、テストカバレッジアイテムが自動生成されます。

組み合わせの自動生成は、クラシフィケーションツリー法の画面で「組み合わせを自動生成」のボタンをクリックすることで実行できます。

 

組み合わせを自動生成

組み合わせを自動生成

網羅条件を選択

網羅条件を選択

 

2.ペアワイズテストのエイリアスや重み付けなどの応用機能について、使い方をヘルプページに追記しました

GIHOZのペアワイズテストでは、PICT(Microsoft社が公開している組み合わせテストケース生成ツール)と同様に以下の機能を利用可能です。使い方をヘルプページに追記しましたので、ぜひご活用ください。いずれの機能も、値を入力する際に指定の記法で入力するだけで手軽にご利用いただけます。

  • Re-using Parameter Definitions(パラメータの再利用):定義済みのパラメータを再利用できます
  • Aliasing(エイリアス):一つの値に複数の別名を付けることができます
  • Negative Testing(無効値のテスト):1つの組み合わせの中に無効値は1つのみ登場するように組み合わせを生成できます
  • Weighting(重みづけ):値ごとに重みづけを指定できます

詳細はペアワイズテストのヘルプページをご確認ください。

ペアワイズテストでは、上記以外の高度な組み合わせ生成機能への対応も検討中です。ご期待ください。

 


 

クラシフィケーションツリー法の機能追加とペアワイズテストの応用機能についてご紹介しました。

クラシフィケーションツリー法では、これまでのワンワイズ・ペアワイズに加えて、全組み合わせも自動生成できることで、より便利になりました。組み合わせテストのテスト設計をする際に、ぜひご利用ください。

より高度な組み合わせ生成を行う必要がある場合は、ペアワイズテストの応用機能をご利用ください。

今後ともGIHOZをよろしくお願いいたします。

 

テスト技法ツールGIHOZ アカウント登録はこちら

テスト技法ツールGIHOZ|ソフトウェアテスト・第三者検証のベリサーブ (veriserve.co.jp)

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

GIHOZの使い方:デシジョンテーブルの基本的な作成方法

日頃からテスト技法ツールGIHOZをご利用いただき誠にありがとうございます。

 

デシジョンテーブルってよく聞くけど何?という方や、どんな時に有効活用できるのかわからないといった疑問をお持ちではないでしょうか。

この記事ではそもそもデシジョンテーブルとは何かという解説と、GIHOZのデシジョンテーブルの使い方をご紹介いたします。GIHOZではデシジョンテーブルを作成後にCSVとしてダウンロードできる他、自動でY/Nの組み合わせを作成することができます。

 

デシジョンテーブル・デシジョンテーブルテストとは


デシジョンテーブル(決定表)は、条件の組み合わせと対応する動作を整理するための表で、JISX0125:1986で記法が定義されています。このデシジョンテーブルを作ることで、条件の組み合わせを網羅したり、重要な組み合わせを識別してテストケースを作成するテスト技法がデシジョンテーブルテストです。条件の組み合わせパターンと動作の関係を整理できるため、複雑な判定ロジックを整理して漏れなくテストしたい場合に有効です。

 

デシジョンテーブルは、下図のように4つの象限で構成された表です。各象限の詳細はGIHOZのヘルプページの解説を参照してください。

https://gihoz-help.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/jp/decision_table_jp.png

デシジョンテーブル - GIHOZヘルプ

 

デシジョンテーブルの例題


次の仕様を元に、割引率の判定処理をテストするためのデシジョンテーブルをGIHOZで作成してみましょう。

あるネットショップではタイムサービスによる割引を開催している。

18時から21時をイブニングサービスタイム、21時から0時をナイトサービスタイムとし、サービスタイム中に割引対象商品を購入した場合、通常価格よりそれぞれイブニングタイムは10%割引、ナイトタイムは15%割引で購入できる。

また、会員はサービスタイム時間内であれば会員特典として割引対象商品以外の商品についても、5%割引で購入できる。会員でなくてもタイムサービスによる割引は受けられるが、会員特典は会員のみが受けられる。

デシジョンテーブルの作成方法


まずはデシジョンテーブルの新規作成を行います。

 f:id:gihoz:20210714172126p:plain

最初に表示されるのはこの状態です。

f:id:gihoz:20210714172721p:plain

+ボタンをクリックすることで条件の列を増やしておきます。

f:id:gihoz:20210714174303p:plain

仕様をまとめると

・サービスタイム中か、サービスタイム外か
・対象商品かどうか
・会員かどうか

この3つの条件が割引率の判定に関係するため、上の画像のように入力します。

f:id:gihoz:20210715164851p:plain

f:id:gihoz:20210715162338p:plain

GIHOZでは独自の記法として、条件の子階層にサブ条件を記載することができます。今回の例題では、サービスタイムは、イブニングサービスタイム、ナイトサービスタイム、サービスタイム外の3パターンがあるので、上の画像のように子階層を作成して入力します。

動作も同じように入力していきます。

f:id:gihoz:20210715163531p:plain

今回の例題では、割引率が15%・10%・5%・割引なし、という4パターンが判定結果としてありえますので、上の画像のように入力します。

通常はこの後右にどんどん列を追加して条件の組み合わせを作成していくのですが、全ての組み合わせパターンを手で入力していくのは大変なので自動で作成してもらいましょう。

f:id:gihoz:20210715164234p:plain

表の上にある「組み合わせを生成」ボタンを押すことで、自動で全パターンを網羅した組み合わせを生成してくれます。

f:id:gihoz:20210715164413p:plain

子階層(サブ条件)が存在する「サービスタイム」については、サブ条件のいずれか1つだけに「Y」が入力される形で、組み合わせが作成されます。

f:id:gihoz:20210715165648p:plain

あとは結果を入力し、必要に応じて列の整理を行うことでデシジョンテーブルが完成です。今回作成したデシジョンテーブルは以下のリンクから閲覧可能です。GIHOZにログインしていれば、ご自分のリポジトリに複製することもできますので、ご活用ください。

20210728_デシジョンテーブルテストのサンプル - GIHOZ

 


この記事では、基本的なデシジョンテーブルの作成方法について解説しました。

デシジョンテーブルを上手く活用することでテスト条件の網羅やテスト条件同士の組み合わせを視覚的にも分かりやすく表現できます。

デシジョンテーブルを利用することでテストケースが読み取りやすく、網羅しているかの確認も簡単になるので是非ご活用ください。

 

デシジョンテーブルの応用として、表を圧縮する(列をまとめる)ことでテストケース数を削減できる場合があります。実際のソースコードでの判定処理の順序が分かっていれば圧縮が可能です。詳細は別の記事で解説したいと思いますので、ご期待ください。

 

今後ともGIHOZをよろしくお願いいたします。

 

テスト技法ツールGIHOZ アカウント登録はこちら

テスト技法ツールGIHOZ|ソフトウェアテスト・第三者検証のベリサーブ (veriserve.co.jp)